建設計画に関する問題点

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港区開催の説明会及び、港区への質問状からの回答を受けたうえでも解決しない、疑問点・問題点は、港区の計画性の無さゆえ随所に見受けられます。
「現在検討中です」の案件が数多あるまま、施設建設を始めるのでしょうか。

三田にある「子ども家庭支援センター」は40億円をかけて2012年に完成したばかり。
その際にも多額の税金を使い‘新設’した施設が現在あるにも関わらず、なぜまた105億円も使い、新しい施設を作り移転する必要があるのでしょうか。

<提言>

三田は地下鉄3駅、最寄りバス停4か所。施設の周辺を済生会中央病院、国際医療福祉大学病院といった高い医療レベルの病院に挟まれ、かつ乳児院、消防庁、学校に囲まれる最高の立地条件。収容されている子ども達の医療的保護を十分に期待できます。地理的距離の近さは、経済的に評価しきれないほど価値の高いこと。なぜその貴重な施設を捨ててしまうのでしょうか。

三田にある「子ども家庭支援センター」
左右には病院が立ち並ぶ

裏手には育児施設が併設

港区みなと保健所前

広い車道と歩道に面している

土地取得の経緯が不明瞭すぎる。

<提言>

時価400億円もの国有地を払い下げにより、港区は72億円で購入。
これは近隣の取引事例に比して、適切な価格とは言い難い。国有財産を毀損し、港区が不当な利益を得ているのではなかろうか。
また、この土地に決まったプロセスが区議会の議事録に記録されていない。

100億円超えの事業計画にも関わらず、土地取得前の区民へのヒアリング、候補地の代替案作成、ファシリティマネジメントによる客観的評価等が一切行われていない。

<提言>

2016年8月に「児童相談所ほか関連施設」の整備地として国に売払を要望し、すでに施設計画があったにもかかわらず、2018年10月まで区民説明会は開催されず、事業内容の詳細を開示していないのはいかがなものか。

ファシリティマネジメントとは「少ないコストで最大の効果を出せるよう土地や建物などの経営資源を総合的に管理活用する」こと。この施設の件に限らず、区税を使うことにもっと慎重になるべきでは。

建設計画の詳細を開示していない。施設の大部分を児童相談所が占める施設にも関わらず、10月の説明会で児童相談所の責任者が不在かつ、児童相談所についての説明は一切なし。

<提言>

10月に開催された説明会での資料は3枚のみ。質疑応答では論点をすり替えた回答ばかり。児童相談所に関しては住民からの質問が出るまで説明もなく、結果的に児童相談所責任者が不在という驚愕の事実が判明した。対して、世田谷区の児相建設計画の場合、きめ細かく情報を公開し、推進検討委員会や外部有識者によるアドバイザー会議の内容も逐次開示している。

子ども家庭支援センター、児童相談所、母子生活支援施設の三施設を一体化することで港区が ‘理想’ と掲げる「切れ目のない支援」。常套句とは真逆の、リアルな現場で起こっている現状把握はできているのだろうか。

<提言>

そもそも児童相談所の諸問題は、この3施設が一体化するだけで解決に導ける業務ではないだろう。例えば子どもを虐待から守るためには、他自治体に逃がすことも必要なことなどから東京都管轄の児童相談所、23区63か所ある養護施設、警察などと随時連携、調整して成り立つものである。また、現段階においても児童相談所と子ども家庭支援センターの関係性は「役割分担を決めているが、双方の認識のズレや事例に対するアセスメントや危機感が一致せず、連絡調整がスムーズに行われていない事例がある」「きめ細やかな支援を有効に行うことが困難な状況にある」「専門性を要する相談等に十分対応できていない状況にある」との現状報告がある。現状を熟知したうえでの考察を求めたい。

<参考資料>

『世田谷区における効果的な児童相談行政の推進について中間報告(平成30年1月)』より抜粋

区が対応している児童虐待等の相談件数に比して、児童相談所が施設面積約2,900平米も必要だとは理解できない。

<児童虐待対応数(港区からの回答2018/8/31より)>

2016年度 東京都児童相談所(港区分) 312件
  港区子ども家庭支援センター 477件
2017年度 東京都児童相談所(港区分) 349件
  港区子ども家庭支援センター 388件
2016年度 配偶者暴力相談支援センター相談件数 117件
  DVを理由として緊急一時保護した件数 9件
2017年度 配偶者暴力相談支援センター相談件数 79件
  DVを理由として緊急一時保護した件数 3件

<提言>

港区は人口が25万人と多くない。過去の相談事例を参考に、これら施設を必要としている子どもたちがどの地域に多く住んでいるかなどの調査も必要と思われる。平均1日1件の相談数ならば、どこか建物の一室で十分。これほど大きい施設は必要ないのでは?

一時保護所の定員は学齢男子4名、学齢女子4名、幼児4名。
非行児童と被虐待児の混合処遇のために起こりうる悲劇。

<提言>

運営方針により一時保護所で子どもは鍵をかけた個室に拘束することを禁じている。つまり子どもが出歩くことが可能な構造となっており、他の子どもや職員に暴力を振るう事件も発生している。職員数が減る夜間は危険度が増す。非行児童と被虐待児が、共同生活を行うことは不幸な事態を容易に招くこととなる。

‘閉ざされた施設’のため表沙汰になる事件は極めて少ないが、職員によるわいせつ事件など悲惨な事故は枚挙にいとまがない。情報の非公開性も問題である。

<参考「一時保護所におけるトラブル」>

  • 目黒女児虐待死事件(2018)
  • 一時保護の少年、居室内で自殺 愛知県三河(2018)
  • 児童相談所職員による児童へのわいせつ事件
    札幌市(2016)、室蘭市(2009)、彦根市(2011~2013)、銚子市(2013)、仙台市(2000)、
    横浜市(2005)、川崎市(2012)、福岡市(2008)、和歌山市(2015)、岐阜市(2010)等。
  • 入所中の子供の保護者が児童相談所職員を包丁で切りつけ 前橋市(2017)
  • 職員が保護中の少女を全裸にして所持品検査 相模原市(2015)

子どもを一人の人間として尊重しない、まるで刑務所のような施設

一時保護所において、本来は最優先にすべき子どもの権利擁護は後回しとなっている。子どもを守ると言う美名のもと、権限が強化されすぎた児童相談所内での隠された事件は数多。拘束した子どもをおとなしくさせるために向精神薬を投与する、拘禁、職員からの暴力暴言体罰など隠蔽されている事件を明白にすべきである。一時保護所に入居したことのある子どもからの「刑務所のようだった」という証言があまりにも多い。

<参考>

一時保護所では、児童福祉司の対応が抑圧的、口調や態度の厳しい職員が多いなど悲惨な状況であるため精神的トラブルを負う児童も多い。学習環境も整っていないと、入所経験者は語っている。

虐待において取り締るべきは加害者の親

<提言>

一時保護所に保護される子どもの中には「なぜ私が来なければいけないのか、来るべきは私を殴ったお父さんではないか」と思っている子どもも多いと言う。問題の根源を解決できなければ、虐待は増えていくだけだ。

大問題は児童行政の素人である職員たちの資質

<提言>

児童相談所は公務員の異動先の一つにすぎない。彼らが専門家でないことはもちろんのこと、児童福祉に関する知識はまったくなく、相談業務経験もまったくない。事務職の人間が児童相談所に配属され「児童福祉司」という専門家を語り、職務にあたる。しかし公務員のため、異動のサイクルが極端に短く、専門性が蓄積されない。児童相談所の職員増員が急務とされているが、公務員の中では「もっとも働きたくない職場」と位置づけされているため、増員する方針だけが先走りしている。

<参考>

児童相談所付きの一時保護所では、たとえ安全は確保されていても、安心からかけ離れている状況が多々あるとの報告もある。児童相談所の職員は、何年か我慢すれば異動できると思っている職員、一方で、子どもを叱責したり、命令口調で子どもに接したりする、自分たちが非常識たることを認識していないケースが多いなど、職員の資質は惨憺たるものとなっている。つまり、現状の児童相談所は虐待の防止抑止に役立っていない。児童相談所の構造的問題を根本的に解決する以外に道はなし。

また、港区では2017年度に児童相談所OBと警視庁OBを非常勤職員として採用するとあるが、この施設もいわゆる天下り先の一つと考えているのだろうか。

母子生活支援施設で救える母子は10世帯のみ。

<提言>

現在の被保護世帯のうち母子世帯(父子世帯含まず)は100世帯で推移しているが、母子家庭支援施設が10室のみでは不平等が生じる。

<参考資料>

一人親家庭では経済的負担を82.5%が感じており、児童扶養手当等の充実を75.2%が希望しているが、母子生活支援施設の充実希望8.8%、一時保護所窓口の充実希望は8.0%と本来のニーズを無視した箱物行政の証である。

建設費用と施設規模から計算すると1世帯当たり約2億円の部屋となる。

懸念される母子生活支援施設に入居するDV被害者の子どもが近隣の小学校、中学校に通うことによるトラブル

<提言>

DV加害者は、逃げた被害者を連れ戻すため、子どもが通う学校や通学路で待ち伏せや執拗な付きまといをする事例は多い。
また、DVにさらされて育った子どもはPTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状により、いじめを受けたり、いじめたり、暴力を振るう、怒りのコントロールができない、パニックを起こすなど問題を抱えていることが多く、近隣の小中学校での対応は難しいものとなることが予測される。

DVおよび虐待被害者の入居施設は、被害者が二次被害を受けないためにも人目につきにくい場所に。

DVや虐待の被害者は外出する場合「人混みの中に加害者がいるのでは」と恐怖を感じると言われている。被害者の気持ちを思い、被害者が危険を回避するためにも、このような施設は人目につきにくい、より安全な場所に作るべきではないだろうか?

現在、児童相談所は都内に11か所あり、一時保護所併設は7か所。
人通りの少ない静かな環境に整備されている。

「青山通り周辺地区まちづくりガイドライン」「港区まちづくりマスタープラン」との整合性があるとは考えにくい。

ガイドラインより

<提言>

「多様な緑化・外構の緑地の育成などを進める」と回答にあるが、建築予定計画図によると3200平米もの土地に14本の木が区道に沿ってまばらに配置されるのみ。
それで緑化と言えるのだろうか。
平日、週末を問わずトラックや車などの交通量、人通りも多く、バギーを容易に操れる場所とは言い難い。

青山通り周辺

年間10億〜20億もの施設維持運営費が永続的に区税から

<提言>

総合的に鑑み、この施設計画を中止すべきであることに疑いの余地はない。